異性装の奇抜な衣装に身を包み、ステージに立つドラァグ クィーン。
確か、私が20代後半の頃に、日本でも、あちらこちらのパーティーでお見かけした記憶があります。
現在では、世界各国で独自の文化を築いているドラァグ クィーンの第一世代。1960年代のブラジルで、固定的な道徳観念と立ち向かい、自分たちの人権と個人の自由を求めて歴史上に決定的な瞬間を作った8人の革命的なドラァグ クィーンたちを追ったドキュメンタリー映画「ディヴァイン・ディーバ」。
この週末から「ヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿」での公開をはじめ、全国順次ロードショーとなるこちらの作品は、彼らが60年代から時を超えて70歳代の現在に到るまでの波乱万丈の人生を織り交ぜながら、当時の保守主義の下で、自分に正直であり、女性として生き、そして、ステージに立ち歌うこと…それぞれ自身の言葉で振り返り、語られています。
作品内では、2014年に行われたデビュー50周年イベントへ向けての彼らのレッスンやリハーサル、そして舞台へと向かう姿もあり、ステージでパフォーマーとしての完璧な姿とその衣装も見応えがあります。
政治的圧力が強く、自由がなかった厳しい時代に生き、表現の自由を勝ち取った彼らが魅せる強くたくましい彼ら自身が芸術であるという姿を感じられる作品です。
『ディヴァイン・ディーバ』
配給:ミモザフィルムズ
© UPSIDE DISTRIBUTION, IMP. BLUEMIND, 20172018年9月1日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷、シネマート新宿ほか全国順次ロードショー