ボホール島の地震の爪痕

*ちょっと長文です・・・。

2013年10月15日、
このゴールデンウィークで訪れた自然溢れる島
「ボホール島」で大地震がありました。

フィリピンは、活断層があるにも拘わらず、
地震がほとんどない国と言われていたそうです。

そのため地震発生に対する準備はゼロ。
しかし、この日、地震は突然やってきました。

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当時、友人と全く連絡がとれなくなり、
また日本では
ほとんど報道されなかったので
毎日毎日無事を願っていたことを
覚えています。

無事に連絡がとれたものの、
電力が安定せず、
台風や雨が多い現地では
電気が数ヶ月にわたって供給されず、

しばらくの間、
お隣の島・セブ島へ避難して生活を送り、
毎日が大変だという話を聞いていました。

ボホール島は、
本当にのんびりしたローカルな島なので、
高いビルなどはありません。
そのため被害はとても少なく
食い止められたのだと思います。

それでも、
今回の訪島でたくさんの被害を目にしました。

道路や橋は修復作業が行われていて、
また1700年代のスペイン領時代に建てられ、
ユネスコに登録されている美しい教会は
ほぼ全壊・半壊の状態でした。

初日に訪れた教会は全壊

ここの神父さまは、友人のお兄さまです。

お兄さまのお部屋も全壊でしたが、
幸い地震発生時に外出していて助かったとのこと。
現在は仮設のテントを教会として使っています。

チョコレートヒル

町長の家
このまま街の中に放置されている状態です

フィリピンでも最も古く
1500年代に建てられたバクラヨン教会

この教会は下の写真が本来の姿。
ため息が出てしまうほど
美しい教会だったそう。

もちろん、
中に入ることもできませんでした。
美しい姿を取り戻せるのは
いつになるのでしょう…。

まだまだここに載せきれないほどの
たくさんの被害が
痛々しい状態で残っていました。

復興作業は行われているものの、
ローカルかつ建物自体が
あまりにも古い時代のものなので、
まだまだ時間がかかりそうです。

時代を感じさせてくれる美しい教会は、
その昔セメントがまだない時代に
サンゴ礁と玉子の白身を混ぜて
作られたものだそうです。

そのため、作りが非常に脆く、
ユネスコに登録されている
ほとんどの教会が
全壊に近いダメージを受けました。

友人の話では、
歴史的建築物であるほとんどの教会は、
スペイン領時代に建てられたものであり、
スペイン国家としても
保存していくべきものだということで、
スペインとフィリピン双方の協力のもと
復興作業が行われているそうです。

フィリピンでは同年11月8日に、
観測至上例をみないほどの規模の台風
ハイエンがレイテ島などを襲いました。

新しい災害が起こると報道はそちらに移り、
少しずつ記憶から遠のいていきがちです。

私自身もボホール島の地震の後、
日を経ていくうちに
少しずつそのことから
気持ちが遠のいていました。

しかし、今回ボホール島を訪問して、
まだまだ復興作業の手を
つけることすらできない場所が、
「今」も全壊半壊の姿のままであることに
とても苦しい思いでいっぱいです。

ボホール島での休暇は
本当にのんびりゆっくりと
自然を感じることができた
素晴らしい時間でしたが、
同時に日々目にする地震の爪痕に
胸が痛くなる旅でもありました。

いつの日かまた近い将来に、
その美しい姿を取り戻した
元気いっぱいの
キラキラ輝くボホール島を
また訪れようと心に決めて
東京に戻ってきました。

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